風俗ジャンルはテレビCMやWebのディスプレイ広告、SNS広告などの多くの広告チャネルを利用できません。そのため、風俗ポータルサイトや街の風俗案内所、検索エンジン経由、Googleマップ経由など、限られたチャネルから効果的に集客する必要があります。
「地域×風俗ジャンル」の掛け合わせで上位に表示できれば、お客さんを一気に取り込めます。一般的な広告が出稿できない以上、風俗業界は他業界と比べてもSEO対策がより重要な業界と言えるでしょう。
当記事では、風俗店が行うべきSEO対策や、SEOを外注する・内製でやるメリット・デメリット、およびSEO以外に重要な集客方法について解説します。
SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、日本語では「検索エンジン最適化」を意味します。SEOの目的は、より多くの人に自店舗のWebサイトを見てもらうことです。GoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位表示されることで、検索ユーザーが自店舗のWebサイトを見つけやすくなり、集客力向上につながります。
集客に強い風俗店は、SEO対策に力を入れているケースがほとんどです。そういった店舗と戦うためには、自分たちもリソースやコストを割き、SEO対策を実施すべきだと言えます。
SEOは一度設定すれば終わりではなく、継続的に改善が必要です。
デリヘルやソープランドなどの風俗店では、多くの広告媒体が利用できないため、集客手段が限られます。Googleの広告ポリシーは、性風俗関連の広告出稿を禁止しており、風俗店はリスティング広告を活用できません。
出典:Google 広告ポリシー ヘルプ「性的なコンテンツ」
基本的には、「風俗ポータルサイトへの出稿」「検索結果からの認知(=SEO対策)」この2種類が風俗の集客の王道です。
特に、SEO対策をしっかり行うことで、自然検索の上位に表示されるチャンスが増え、潜在的なお客さんが店舗のWebサイトへ訪問する機会が増えます。広告出稿のハードルが高い風俗業界において、SEOは有効なマーケティング戦略の1つです。
SEO対策は、主に内部対策・外部対策・コンテンツSEO対策の3つの施策に分けられます。風俗のWebサイトでもこの考え方は変わらないので、しっかりと理解しておきましょう。
SEOの内部対策とは、自社のWebサイトの中だけで行うSEO対策のことです。Webサイトのコンテンツや構造を改善して、検索エンジンに自店舗のWebサイトが「良いWebサイト」だと認識してもらうための取り組みです。
具体的には、HTMLタグ周りの最適化・サイト内リンクの最適化・スマートフォンへの最適化・表示速度の最適化・サイトマップの最適化などが挙げられます。
タイトルタグ、メタディスクリプションの最適化
検索結果に表示されるタイトルと説明文を、マーケティング観点で記述します。
見出しタグ(h1, h2など)の適切な利用
Webサイトの構造を明確にし、検索エンジンに内容を理解させやすくします。
URL構造の最適化
URLを分かりやすく、検索エンジンが理解しやすい構造にします。
内部リンクの最適化
Webサイト内のページ同士をリンクで繋ぎ、サイト内の回遊性を高めます。
画像の最適化
画像に適切なファイル名とalt属性を設定し、検索エンジンに画像の内容を理解させます。
モバイルフレンドリー化
スマートフォンでの表示に最適化し、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。
サイトの読み込み速度の改善
サイトの表示速度を速くすることで、ユーザーの離脱を防ぎます。
検索エンジンは、内部対策がしっかりと行われたWebサイトを高く評価します。一見きれいにサイトが作られていても、Googleのクローラー(検索エンジンのロボット)から認識しにくい構造で作成されていると、SEOにマイナスの影響を与えます。
SEOの外部対策とは、自社のWebサイトの外側で行うSEO対策のことです。具体的には、ほかのWebサイトからのリンクを獲得したり、SNSで情報を拡散したりといった方法で、検索エンジンからの評価を高める取り組みです。
外部対策で主に実施する内容は、以下の通りです。
被リンク獲得
ほかのWebサイトから自社のWebサイトへのリンクを増やすことです。質の高いWebサイトからのリンクほど、効果が高いとされています。
SNSでの拡散
X、Facebook、InstagramなどのSNSで自社のコンテンツを積極的に発信し、多くのユーザーに情報を届けます。
コンテンツの外部配信
自社のコンテンツを、ほかのWebサイトやブログに掲載してもらうことです。
プレスリリース配信
新商品やサービスのリリースなど、重要な情報をプレスリリースで発信し、メディアに取り上げられる機会を増やします。
特に被リンク獲得については、「リンクが多い=多くのユーザーが参考にしている」という考えから、外部施策もSEOには重要と言われています。ただし、自作自演のリンクはペナルティ(順位が下がったり、検索結果に表示されなくなったりする)を受けるため、注意が必要です。
サイト内のコンテンツを充実させ、サイトの専門性を上げたり、コンテンツ経由でセッションを獲得したりする施策です。
具体的には、ユーザーが検索しやすいキーワードを逆算して狙い、ユーザーの検索意図を解決するようなコンテンツを作成して、検索結果からの流入を獲得する施策を指します。常にユーザーの視点に立ち、ユーザーが求めている情報を提供することを意識しましょう。
風俗に関連する特定のキーワードや地域名を使用したキーワード選定が重要です。例えば「◯◯区 風俗」「○○駅 デリヘル」などの地域密着型のキーワードを選定すれば、ターゲットユーザーにアプローチできます。風俗店のホームページやブログに、ターゲットユーザーに有益なコンテンツを掲載することも大切です。例えば、サービスの説明、利用者の体験談・口コミ、料金体系などの情報を分かりやすく提供することで、ユーザーの滞在時間を増やし、検索順位が向上する可能性があります。
風俗店がSEO対策を行うには、SEO対策のコンサル会社などに外注するか、外注せず自社で内製化するかの2種類があります。外注・内製のそれぞれのメリット・デメリットについて紹介します。
広告代理店などを通じて、SEO対策に強い会社に依頼する方法となります。風俗店が外注でSEO対策を行うメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
【デメリット】
素早く、確実に成果を出したい場合は、SEOコンサル会社に外注するのがおすすめです。ただし、成果報酬型のSEOコンサル会社は基本的に少なくなってきていますので、しっかりと成果を上げてくれる会社を選ぶことが大切です。
SEOを外注するなら、なるべく風俗業界に強く、ナイトレジャーの知識に精通したSEOコンサル会社を選びましょう。
自社でSEO対策を行うメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
【デメリット】
SEOの施策をコンサル会社が出しても、制作会社・システム関連との兼ね合いや、リソース不足から、対応できないケースは往々にしてあります。社内で行えば、自社の事業環境に合わせて施策が打てるのがメリットの1つでしょう。
風俗店が集客アップを目指すためには、SEO対策にくわえて、さまざまな施策を並行して行うことが有効です。ここでは、SEO対策と並行して行うべき、風俗店の集客方法について4つ紹介します。
ポータルサイトの利用は、広告規制が多い風俗店において、マストとも言える集客方法です。「エリア(地名)×風俗」などで検索した際も、多くの場合ポータルサイトが上位に上がります。
ポータルサイトの選び方としては、SEO対策に強いポータルサイトや、会員数や利用者が多いポータルサイト、無料広告掲載などのキャンペーンがお得なポータルサイト、といったような軸から選ぶとよいでしょう。
なお、風俗店の中には、ポータルサイトに掲載した情報を公式サイトとして利用している場合があります。集客力が強い風俗店は、基本的に自店舗のホームページを持っていることがほとんどです。SEO対策を進めたいと考える方であれば自店舗のホームページは運用しているケースが多いですが、ポータルサイトのみでWeb集客を担っている場合は、なるべく早めに制作会社に依頼するとよいでしょう。
近年ではユーザーのリテラシーが高くなってきていることから、Googleマップで風俗店を検索する人もいます。MEO対策とは、「Map Engine Optimization」の略で、Googleマップでの検索最適化を指します。
風俗店のGoogle ビジネス プロフィールは運用が制限されるため、Googleから削除されるケースがあります。どの風俗店もいたちごっこでしのぎを削っているのが実情です。
掲載順位を上げるためには、Google ビジネス プロフィールの項目をしっかりと埋めたり、情報更新を定期的に実施したり、口コミ投稿に力を入れたりすることが大切です。
ローカルSEOは、特定の地域にいるユーザーをターゲットにした検索エンジン最適化の手法です。店舗型ビジネス、特に風俗店のようなサービスには非常に効果的です。主な目的は、ユーザーが「近くの風俗店」などの地域名を含む検索をした際に、検索結果の上位に自店舗を表示させることです。
中でも、NAP情報(Name、Address、Phone number:ビジネス名、住所、電話番号)は、WebサイトやGoogle ビジネス プロフィール、風俗ポータルサイト、SNSなどに、同じ情報を正確に表示させることが重要です。
MEOはローカルSEOの一環であり、Googleマップでの露出を高めるための施策です。ローカルSEO全体の戦略の中に組み込むことが一般的です。
SNSは無料で使えるツールなので、積極的に活用できるとよいでしょう。特に風俗店と相性がいいSNSがX(旧Twitter)です。
Xでお店のフォロワーを増やしていければベストですが、フォロワーの獲得は難易度がかなり高いです。キャストが投稿した写メ日記を拡散したり、クーポンなどの案内を告知したりするツールとして使用するのがオーソドックスな方法となります。ただし、セクシーな写真を投稿する場合は、SNSの利用規約に抵触しないように、注意してください。
また、インフルエンサーマーケティングを行うのも1つの手となります。
風俗SEO対策を専門業者に依頼する際、以下の3つのポイントを確認することが重要です。
費用やサービス内容を確認する |
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SEO対策は短期間での効果が見込めないため、料金体系を理解し、コストパフォーマンスを考慮することが大切です。 費用には、初期設定費用や月額費用が含まれる場合が多く、施策内容によっても変動します。SEO対策の範囲は広いため、どの施策が含まれているか(キーワード選定、コンテンツ制作、技術的な最適化、リンク構築など)をしっかり把握しましょう。一部の業者は「成果報酬型」を導入している場合もありますが、成果報酬型の場合も詳細を確認し、納得した上で依頼することが大切です。 |
契約期間・内容を確認する |
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SEO対策には継続的なコミットが必要なため、契約期間と内容を事前に確認することが重要です。多くの業者では3~12か月の契約期間が設定されていますが、長期契約を前提とする場合もあります。契約期間内に期待される成果や、解約条件についても理解しておきましょう。 契約内容には、施策の進捗報告やレポート提出の頻度、対応してもらえる具体的な作業範囲(例:競合分析や定期的なコンテンツ更新の有無)などが含まれるため、細かく確認し、納得できる内容かどうかを確認することも大切です。不明点があれば契約前にしっかりと質問するようにしてください。 |
SEO専門業者の実績を確認する |
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依頼する専門業者の過去の実績や成功事例も重要なポイントです。特に風俗業界は一般的な業界とは異なる特性があるため、風俗分野での経験や成功した事例がある業者を選ぶと安心です。 業者の公式Webサイトやレビュー、口コミをチェックし、具体的にどのような結果を出してきたのかを確認しましょう。また、直接問い合わせをして、事例や過去のクライアントに関する情報を提供してもらうのもおすすめです。過去の実績が豊富であれば、効果的なSEO戦略を実施してくれる可能性が高まります。 |
このように、費用やサービス内容、契約期間、実績などをしっかり確認することで、自社に合ったSEO業者を選びやすくなり、安定した集客へとつなげられるでしょう。
風俗業界がSEO対策に取り組む上では、ほかの業界と同様に内部対策・外部対策・コンテンツ対策の3つを軸として施策を進めていくことが大切です。一方で、風俗の店舗サイトのSEOコンテンツは、なかなか上位に上がりにくい傾向にあるため、セッション獲得というよりは、あくまで専門性拡充のイメージで取り組むとよいでしょう。
ほかにもポータルサイトへの出稿や、MEO対策を並行して取り組むことで、ユーザーに対して自店舗を効果的に露出できるようになります。一方で、Web経由の集客施策を社内で取り組むのにはリソースも知見も必要なため、難しい場合は風俗専門の代理店などに問い合わせ、SEO対策やWebマーケティングを外注することをおすすめします。