風俗業界では、売り上げが伸びやすい繁忙期と、客足が途絶えやすい閑散期があります。店舗運営を行う上で、繁忙期と閑散期を理解しておくことは非常に重要です。風俗店の開業を考えている人の中には、閑散期をどのように乗り越えればよいか分からない人もいるでしょう。
当記事では、風俗業界の閑散期や、閑散期にやるべきことを詳しく解説します。これから風俗業界で開業を考えている人はもちろん、現在風俗店を経営している人もぜひ参考にしてください。
風俗業界における閑散期は、大型連休やイベントの前後にやってくるのが特徴です。一般的な風俗店の閑散期は、2~3月・6月・9~11月と言われています。
以下では、風俗業界の閑散期でも特に儲からないと言われている2・6・9月について解説します。
風俗業界において、1年のうちでもっとも暇になると言われているのが2月です。
一般的に、年末年始はクリスマスや忘年会、お正月などのイベントで大いに盛り上がります。年末のボーナスに関しても、12月・1月で使い果たしてしまう人も少なくありません。そのため、2月は年末年始でかさんだ出費を抑えるために財布の紐が固くなる傾向にあります。
また、2月は1年でもっとも寒い月と言われています。寒くて外出を控える人も多く、男性も風俗店に足が向きづらくなるでしょう。
風俗の閑散期のピークは、2月だけで終わるわけではありません。一般企業の多くは2~3月にかけて年度の締めくくりを迎えるため、お店によっては3月も閑散期に入る可能性があることを覚えておきましょう。
梅雨の時期である6月も、風俗業界にとっては客足が途絶えやすい時期と言えます。
多くの人は5月のGWでお金を使うため、6月は出費を抑える傾向にあります。風俗で使うお金は決して安くはないので、消費者の買い控えの影響は避けられないでしょう。また、一般的な企業では7月にボーナスが支給されます。そのため、ボーナスが入るまでは遊びを控える男性も多い傾向です。
6月が閑散期になるのは、経済的な理由以外にも天候の影響が挙げられます。6月は1年の中でもっとも雨が降る確率が高く、外出意欲も低下します。風俗業界に限らず、お店に足を運ぶ必要のある業種にとって6月は悩める時期と言えるでしょう。一方で、同じ風俗業界であっても、デリヘルなどの出張型サービスのお店は男性が外出を控える時期に需要が高まる傾向にあります。
夏休みが終わり、多くの人が節約を始める9月も風俗業界の閑散期です。
9月は夏のイベントで散財した影響で、遊びを控える人も少なくありません。中には、年末年始に向けて節制を始める人もいるでしょう。年末に向けた節制の影響もあり、風俗業界では9月だけではなく10月・11月も閑散期に入ると言われています。
また、9月は1年の中でも台風が多い時期です。台風が来るとお客さんが風俗を利用する回数も減るため、売り上げが落ち込むお店も少なくありません。風俗業界では2月・9月が特に稼げない時期と言われているため、この時期を乗り越えられるかが店舗運営をする上で重要なポイントと言えるでしょう。
風俗業界では売り上げが上がりにくい閑散期がある一方で、繁忙期もあります。風俗業界の繁忙期は、イベントが多い月や大型連休のある月が対象です。以下では、風俗の繁忙期を月別で解説します。
【風俗の繁忙期】
1月 | 年末年始の休暇や新年会、帰省などによって財布の紐が緩みやすいのが1月です。年末に支給されたボーナスを12月・1月で使う人も多く、来客数が増えて風俗店も忙しくなります。 |
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5月 | GWがある5月は、都心の繁華街や地方の観光地が盛り上がる時期です。飲み会帰りや観光ついでに風俗店に立ち寄る人も多く、特に5月前半は集中的に忙しくなります。 大型連休の時期は、繁華街だけではなく地方の風俗店に関しても売り上げが伸びやすくなるのが特徴です。 |
8月 | 世間では7月下旬から夏休みに入るため、8月は学生が風俗を利用することも多くなる時期です。8月中旬にはお盆休みもあるので、風俗店は大盛況になります。 また、8月は夏のボーナスを使って風俗店を利用する人も多く見られます。一般的には商売をする上で売り上げが下がりがちな2月と8月を「ニッパチ」と言いますが、風俗業界では8月がかき入れどきであることを覚えておきましょう。 |
12月 | 冬のボーナス支給に加え、クリスマスや年末年始休暇など、イベントが多数控える12月も風俗業界の繁忙期です。 特に年末は女性と過ごしたい欲求が強まる男性も多いため、風俗の需要も高まる傾向にあります。 |
繁忙期は、閑散期を乗り越えるための大切な時期です。1か月の中で毎日イベントがあるわけではないので、「どの期間が稼ぎ時か」を見極めることも重要です。一般的な企業では6月と12月の25日または10日にボーナスが振り込まれることが多いので、その時期を見計らってスタッフ・キャストを配置するのも1つの方法と言えます。
また、繁忙期は長期休暇を取って出稼ぎを希望する女の子も多いため、閑散期の内に出稼ぎの女の子が働ける環境を用意しておくのもおすすめです。
客足が途絶えやすい風俗の閑散期では、お店側でもできる限りの対策を行うことが大切です。以下では、閑散期にお店側がすべきことについて、10個のアイデアを詳しく解説します。
閑散期には、お客さんがお店に行きたくなるような魅力的なイベントを企画することが大切です。たとえば、2月は女の子からお客さんへチョコをプレゼントする「バレンタインイベント」、9月は女の子がうさぎのコスプレをする「十五夜イベント」などが挙げられます。特定のイベントや行事がない週には、「ご新規様限定イベント」などの通年で開催できるイベントをいくつか用意しておくと便利です。
また、お店が忙しいときにはできない競合店の調査・分析をするのもおすすめです。「他店が打ち出しているイベント」「人気店の集客方法」などを分析してデータを集めておけば、売り上げをアップさせるためのヒントになるでしょう。
お客さんの足が遠のく時期には、普段見落としがちなお店のホームページや公式SNSに力を入れるのもおすすめです。
現在は多くの人が風俗店を訪れる前にネットで情報をチェックするため、更新が止まっているホームページやSNSは印象がよくありません。意識的に開催予定のイベントを告知したり、新しく入店した女の子を紹介したりしてユーザーへアピールしましょう。
また、ホームページやSNSの更新だけではなく、お店の女の子に写メ日記の更新を呼びかけておくことも大切です。ユーザーがお店を検索した際、ホームページの情報や写メ日記が充実していれば来店意欲も高まるでしょう。
閑散期には、繁忙期へ向けて店舗に勤務するスタッフやキャストの採用活動を積極的に行いましょう。
繁忙期はお店の売り上げが伸びる一方で、お客さんの数に応じたスタッフ・キャストも必要になります。繁忙期に入ってから積極的に採用活動をしても、研修が間に合わなかったり、面接に時間を避けなかったりする可能性もあります。
繁忙期に円滑な店舗運営ができるよう、閑散期の内にホームページの求人ページの改修や風俗求人広告を利用し、ある程度の数のスタッフ・キャストを確保しておきましょう。
顧客満足度を高めるために、閑散期に研修を実施して、キャストの技術や接客スキルを磨くこともおすすめです。忙しい繁忙期は、まとまった時間を確保することが難しいため、比較的余裕がある閑散期に集中的な研修プログラムを実施するとよいでしょう。
実技講習をはじめとするサービス向上のための研修は、うまく行えば、キャスト自身のスキルアップにもつながります。ただし、閑散期は歩合給が減少しやすく、キャストのモチベーションも下がりがちな時期でもあるため、研修への参加を促すためにはお店側からのサポートが重要です。研修期間中の給与補償や特別手当の支給などの方法で、キャストが経済的な不安を感じることなく、研修に集中できるような環境を整えることが望ましいでしょう。
風俗業界の閑散期は、日々の営業で見落としがちな業務フローや手順の見直し・アップデートに最適な時期です。閑散期を利用して業務マニュアルを更新することで、サービス提供の効率化を図り、顧客満足度を向上させることにもつながります。
業務マニュアルの見直しは、新たなサービスの導入や改善点の反映、さらにはキャストやスタッフの意見を取り入れることで、より実践的で理解しやすい内容にできるでしょう。
マニュアルの更新は、キャストのトレーニングや新人教育にも役立ち、全員が同じ基準で質の高いサービスを提供できるようになるためにも重要です。
閑散期にWebサイトの見直しを行い、現状の課題を改善することもできます。
たとえば、自店のブランドイメージとウェブサイトのイメージが一致していない場合、コンセプトを明確にしてデザインに反映させることが重要です。また、サイトのUIを見直し、情報へのアクセス性を高めることで、顧客体験を向上させることが可能になります。また、キャストの在籍情報・プロフィールなども最新の状態になっているか、定期的に確認することも大切です。
Webサイトの表示速度の最適化も重要です。重たいコンテンツの削減や画像の圧縮、動画の扱い方の見直しなどを行うことで、ユーザーの離脱率を下げ、サイトのパフォーマンスを向上させられます。
繁忙期に比べて顧客の流入が少ないこの時期に、SEO対策やMEO対策に力を入れ始めることで、検索結果での露出を広げ、将来的な集客力を強化できます。
SEO対策では、キーワードリサーチを行い、ターゲットとする顧客がよく検索する語句を把握しましょう。それらをWebサイトのコンテンツやメタデータに適切に組み込むことがまずは基本です。検索エンジンによるサイトの評価が向上し、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。
一方、MEO対策では、Google ビジネス プロフィールでビジネスの情報を最新かつ正確に保ち、顧客レビューに積極的に対応することが重要です。これにより、Google マップにおいても自店舗の露出が増え、地元の顧客を引き付けやすくなります。
風俗業界の閑散期は、自店舗や競合他社を分析し、ビジネス戦略を練り直しやすい時期です。特に、閑散期に競合他社や自店舗のSWOT分析を行うことで、ビジネスの現状を正確に理解し、繁忙期に向けてより効果的な戦略を立てることが可能になります。市場内での自店の位置づけ、強みや弱み、機会と脅威を明確に把握できるでしょう。
SWOT分析では、以下の4つの要素から分析します。
まず、自店舗の強み(S)としては、独自のサービスや顧客満足度の高さなどが挙げられます。弱み(W)は、たとえば価格競争力の欠如やスタッフの技術不足などです。次に、機会(O)としては新たな顧客層の開拓や新サービスの導入が考えられます。最後に脅威(T)とは、新規競合の参入や市場の需要変化など外部環境に由来する要因です。
SWOT分析の結果をもとに、強みを生かし弱みを補う戦略、市場の機会を捉えるための計画、外部の脅威に対処する方法を策定します。
風俗業界の閑散期は、業務が比較的落ち着いているため、従業員一人ひとりに目を向け、従業員の働きやすさや満足度を高める取り組みを実施するとよいでしょう。閑散期にキャストやスタッフをケアすることで、繁忙期のサービス品質の向上にもつながり、顧客満足度の高い店舗運営を実現するための基盤となります。
ケア方法の具体例としては、ストレス管理のワークショップの開催や、キャリアアップを目指すスタッフへの研修機会の提供、1on1などが考えられます。特に個々の従業員との面談を通じて、仕事上の悩みやキャリアプランについて話し合い、必要なサポートを提供することも重要です。
また閑散期には、キャスト・スタッフの健康や福利厚生に関する施策を見直し、改善することも有効です。たとえば、健康診断・性病検査の実施や、リフレッシュ休暇の導入、ワークライフバランスを重視した勤務体系の整備などが挙げられます。キャスト・スタッフの満足度とモチベーションを向上させるだけでなく、キャストやスタッフが長期間にわたって安心して働ける環境を作ることにもつながります。
閑散期に休暇を提供することで、従業員が仕事のストレスから離れ、心身ともにリフレッシュする機会を持つことができます。リフレッシュ休暇から戻ったキャストやスタッフは、エネルギーを回復し、モチベーションが向上していることが多く、顧客へのサービス品質の向上にもつながるでしょう。
また、リフレッシュ休暇は従業員が自分自身と向き合い、仕事への情熱を再確認する機会ともなります。従業員に対するこのような配慮は、キャストやスタッフの職場への満足度と忠誠心を高めることにもつながり、長期的には人材の定着率の向上に寄与するでしょう。
風俗の繁忙期は、店舗運営において金銭的にも人材管理においても重要な時期です。この期間を最大限に活用し、キャストが離れることなく、また閑散期に備えて十分な収益を上げるためには、さまざまな対策を講じる必要があります。
以下では、繁忙期にお店側が実施すべき具体的な戦略を紹介します。
風俗業界における繁忙期は、店舗の収益性を大きく左右する重要な時期です。この期間にお店側が取るべき有効な戦略の1つが、キャストへのボーナス支給によるモチベーションの向上です。
繁忙期には客足が増え、キャストの負担も大きくなります。ボーナスを支給することでキャストの働く意欲を刺激し、彼女たちがより一層のサービスを提供する動機付けになるでしょう。他にも、特に忙しい日には特別出勤手当を設けることも、キャストが積極的に出勤するインセンティブとなります。
このような報酬体系は、キャストが自身の努力が正当に評価され、報われると感じさせることで、店舗に対するロイヤリティや所属意識を高める効果もあります。結果として、キャストのサービス品質が向上し、顧客満足度の上昇につながります。満足度の高い顧客はリピーターとなり、長期的に店舗の収益向上に貢献します。したがって、繁忙期のボーナス支給は、短期的な収益増加だけでなく、長期的な顧客基盤の拡大という観点からも、有効な手段と言えるでしょう。
繁忙期には需要が供給を上回るため、客離れを起こさない範囲で料金を上げることも1つの戦略です。通常料金より3,000円前後の値上げ幅であれば、多くの顧客が受け入れやすい範囲と言えるでしょう。
さらに、利益を最大化するためには、ダイナミックプライシングの導入も検討すべきです。ダイナミックプライシングは、需要の変動に応じて価格を柔軟に変更する戦略で、たとえば、忙しい時間帯や曜日の価格を少し上げます。また、近隣の競合店との価格差を意識し、わずかにでも安い価格設定をすることで、顧客の選択肢として魅力的に映るよう工夫することも重要です。
風俗の閑散期は、大型連休やイベントが終わり、多くの人が出費を控えやすい2~3月・6月・9~11月と言われています。
集客力が落ちやすい閑散期には、季節のイベントを打ち出したり、お店のPRを強化したりして売り上げの低迷を抑えることが大切です。また、繁忙期に向けてスタッフやキャストの採用も積極的に行いましょう。
繁忙期と閑散期は毎年やってきます。店舗運営を成功させるためにも、競合店や人気店の調査・分析を行いながら早めに対策を打っておくことをおすすめします。