風俗経営を成功させるノウハウとは？開業に必要な資金や準備も解説
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ビジネスにはさまざまな形がありますが、その中でも風俗店の経営は「稼げるビジネス」として近年さらに注目されています。人々の性欲を満たす性風俗産業は、年間数兆円を動かす巨大市場であり、業界への参入を検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし、性産業の市場規模を見て実際に風俗店を開業・経営する方は非常に多くいます。経営をしていくにあたって必要な知識を身につけていなければ、失敗に終わる可能性もあります。

そこで今回は、風俗店の開業を検討している方に向けて、風俗店の経営上の分類・開業の流れ・経営に失敗しないためのポイントを詳しく説明します。

風俗店は、店舗の運営方式によって「店舗型風俗店」と「無店舗型風俗店」の2つに区分されます。近年において、性風俗産業へと参入する経営者は、無店舗型風俗店を開業することが基本です。

では、店舗型風俗店と無店舗型風俗店では何が異なるのでしょうか。ここからは、各区分の概要を詳しく説明します。

店舗型風俗店とは、実店舗内のプレイルームで性的サービスを提供する風俗店のことで、ソープランドや箱ヘル（ファッションヘルス）などがこれにあたります。法律上の表現は「店舗型性風俗特殊営業」であり、店内構造や営業方式によって1号～6号営業の6種類に区分されます。ソープランドは1号営業、ファッションヘルスは2号営業です。

店舗型風俗店は、風俗店が密集した歓楽街・風俗街にお店を構えています。風営法の定めによって深夜から早朝にかけての営業が禁止されており、午前6時から午前0時までの時間内で営業しているお店が多いことが特徴です。

また近年、風営法の改正により店舗型風俗店が開業できるエリアが厳しく制限されたため、店舗型風俗店の開業は事実上不可能と言っても過言ではありません。無店舗型風俗店の開業が多いことには、このような背景があります。

無店舗型風俗店とは、実店舗を構えず、ホテルやレンタルルームおよびお客様の自宅へ派遣して性的サービスを提供する風俗店のことで、デリヘルやホテヘルなどがこれにあたります。法律上の表現は「無店舗型性風俗特殊営業」であり、営業方式によって1号～2号営業の2種類に区分されます。デリヘル・ホテヘルやその他派遣型風俗店はいずれも1号営業です。

また、ホテヘルは大分類としてはデリヘルと同様に無店舗型風俗店とみなされていますが、受付所を構えることから厳密には店舗型扱いとなり、店舗型風俗店と同様に営業時間の制限を受けます。

デリヘルやその他完全無店舗型風俗店の場合は、風営法による営業時間の制限がないため24時間営業が可能です。したがって、深夜帯はデリヘルに切り替えて運営するホテヘルも少なくありません。

現行の風営法では、店舗型風俗店を新規出店できるエリアが制限されており、学校・図書館・児童施設が200メートル以内にある場所では営業することができません。風俗街など該当するエリアにはすでに数多くの風俗店が軒を連ねているため、風営法に抵触しないエリアに新規店舗開業を行うのは非常に困難であると言えるでしょう。

既存店の営業権を買収するM＆Aを行えば店舗型風俗店を開業することは可能ですが、店舗型風俗店は近年減少傾向にあります。取り締まりの強化や無店舗型風俗店の人気により、廃業を選択する店舗型風俗店オーナーも少なくありません。店舗型風俗店を開業したい場合は、M＆Aを行える既存店が残っている間に事業買収を行う必要があるでしょう。

このように、店舗型風俗店の開業は不可能ではないものの、M＆A以外の方法が難しく現実的とは言えません。風俗店を新規開業するのであれば、デリバリーヘルス（デリヘル）などの無店舗型風俗店から始めたほうがよいでしょう。

風俗店を起業する際には、物件取得費や設備・備品の購入費、改修工事費といった開業資金が必要になりますが、お店の形態によって必要な資金の金額が大きく異なります。ここでは、代表的な店舗型風俗店であるソープランド（ソープ）と、代表的な無店舗型風俗店であるデリヘルのそれぞれについて、用意したい開業資金の目安を紹介します。

お店の規模や出店する地域にもよりますが、ソープランドの開業にかかる初期費用（開業資金）は最低でも1,000万円と言われています。特に、物件取得費や法人経営権の取得費用は、お店の場所や建物の状態、部屋数などによって変動することに注意しましょう。物件の築年数が古い場合は、内装費や修繕費も必要になるケースがあります。

また、独立開業時には集客用のホームページを作成することも大切です。専門業者に依頼する場合は10万～30万円ほど必要になることを押さえておきましょう。ポータルサイトに広告を掲載する場合は、サイトやプランによって異なるものの、5万～30万円ほどの費用がかかります。

ソープは開業から経営が軌道に乗るまで時間がかかるケースも多いため、開業時には当面の運転資金として初期費用と別に2,000万円以上用意しておくことも大切です。風俗業は金融機関からの融資を受けにくいため、自分で計画を立てて資金調達を行いましょう。

ソープランドの開業方法｜開業・運転資金の相場も紹介

デリヘルの場合は事務所を構える必要があるものの、実店舗を持たないため店舗型風俗店より開業資金を抑えられる傾向があります。デリヘルを開業する際には、事務所契約費や備品購入費、ホームページ制作費、求人広告費などがかかりますが、合わせて100万円ほどで開業できるケースも少なくありません。

ただし、デリヘルもソープと同様に経営が軌道に乗るまで時間がかかる場合があります。エリアや経営規模、コンセプトによって異なりますが、当面の運転資金として200万～300万円ほど、可能であれば500万円程度を開業資金として準備しておくとよいでしょう。

デリヘルの開業に必要な資金や法知識・物件や人材の探し方を解説

風俗店を開業するまでの基本的な流れは、店舗型風俗店・無店舗型風俗店のいずれの業態でも大きく変わりません。風営法など風俗店経営に関連する法律や規則といった知識を正しく身につけた上で、下記のような手順で開業準備を進めていきましょう。

◆風俗店の開業に向けた基本的な流れ

ここでは、風俗店開業に向けて行うべきことについて、上記の4つのステップごとに解説します。

まずは開業する風俗店の業種を決めます。店舗型風俗店は新規開業が難しいため、M＆Aによる事業買収を行わない場合は、デリヘルなどの無店舗型風俗店を中心に業種を検討するようにしましょう。

業種が決まったら、次に屋号（店名）を検討します。風俗店を開業する際の届出には、屋号を記入する必要があるため、早い段階でしっかり考えておきましょう。

店名の略称や表記揺れが考えられる場合は、これらをしっかり届出に記載しておくことも重要なポイントです。屋号・店名を考える際には商標調査を行い、他社の商標権を侵害していないか確認しておきましょう。

屋号を考える際には、お店のコンセプトに合っているかも検討します。店名から受けるイメージとお店のコンセプトが一致していないと、お客様に「想像していたお店と違う」という印象を抱かれる恐れがあります。お客様とのミスマッチを防ぐためにも、お店のコンセプトを定めた上で屋号を考えるとよいでしょう。

例えば、デリヘル店の人気コンセプトには、「素人系」「学園系」「人妻・熟女系」「SM系」などがあります。「どのような女の子を集めたいか」「どのようなお店にしたいか」「需要はあるか」といった点を考慮しながら、長期的な視点をもってコンセプトを定めることが大切です。

開業する風俗店の業種や屋号、コンセプトが定まったら、営業に使う物件を選びましょう。店舗型風俗店は新規店として出店する難易度が高いため、ここではデリヘル店開業に向けた物件選びについて解説します。

無店舗型風俗店は実店舗を構えないものの、事務所や女性キャストたちの待機所が必要になります。無店舗型風俗店を開業できるエリアは店舗型風俗店ほど制限されていませんが、賃貸物件を利用する場合は風俗店開業時の届出や営業には物件オーナーの許可が必要です。物件を選ぶ際には、必ず用途を伝え、大家さんからの承諾を事前に得ておきましょう。

ただし、風俗店としての使用を許可してくれる物件オーナーはそれほど多くはありません。特に待機所として使用する場合は、女性キャストの出入りを気にする大家さんも多いでしょう。風俗産業に詳しい同業者、出店したいエリアの不動産情報や風営法に詳しい不動産会社などに協力してもらいながら、より条件のよい物件を探しましょう。

風俗店を営業するための物件が決まり、大家さんからの承諾を得たら、風俗店開業における各種書類を管轄の警察署に提出します。デリヘルを個人で経営する場合は次のような書類が必要となるため、計画的に準備するようにしましょう。

◆無店舗型風俗店の開業に必要な書類

なお、法人として起業・営業する場合は、法人のルールとなる「定款」や基本事項が記載された「登記事項証明書」、役員全員の住民票や身分証明書が必要となります。上記の書類を作成する際には専門的な知識が必要な場合もあるため、心配な方は行政書士に相談してみるとよいでしょう。

風俗店の経営には、お客様にサービスを提供する女性キャストのほか、受付や送迎を担当する男性スタッフも必要です。開業と同時にスムーズにお客様を迎えられるよう、物件選びの終了後、必要書類の準備と並行して人材採用を進めていきましょう。やる気のある方を積極的に採用し、キャストに関してはコンセプトに適した女の子を選ぶことがポイントです。

キャストやスタッフの募集方法はいくつかありますが、風俗業界で現在働いている場合は、同業の知人などの伝手・コネを使うとスムーズに人材を集めることができます。SNSやブログなどで求人情報を発信したり、風俗求人サイトに求人広告を掲載したりするのもよいでしょう。なお、直接的な声かけなどのスカウト行為は迷惑防止条例違反となるため避けてください。

風俗店経営者の収入は、営業形態やお店の規模、業績によって大きく異なります。基本的にはお店の売上から女性キャストへの報酬（バック）、経費を差し引いた金額（利益）が経営者の収入となることを押さえておきましょう。

例えば、デリヘル経営が安定してきたと見なせる「1日の客数が10人」を継続的に達成しているお店について考えてみましょう。客単価を16,000円、キャストへのバック率を50％とすると、お店の1か月（30日）の収益は次のように求められます。

風俗営業にかかる経費には、事務所の家賃や求人・集客広告費、スタッフへの給与（人件費）、光熱費などが考えられます。お店の業態や規模、エリアによっても異なりますが、1か月に150万～200万円ほど必要となるでしょう。1か月の収益が240万円、経費が170万円のデリヘル店の場合、デリヘル経営者のおおまかな月収・年収は下記のようになります。

デリヘル業の場合、女性キャストやお客様の数を増やしたり、店舗数・グループ店を増やしたりすることでさらなる収入アップを図ることも可能です。経営次第では、年収1,000万～3,000万円といった高収入も夢ではないでしょう。

開業した風俗店の経営を軌道に乗せるためには、なるべく多くのお客様に来店してもらう必要があります。集客の成否が経営の成否に直結するといっても過言ではないため、Web集客を中心として戦略的に集客を行うことが大切です。

風俗店に向いている集客方法は、以下の通りです。

風俗広告には規制がある？可能な広告の種類や効率的な宣伝方法を紹介

風俗店に適した集客方法の1つとして、さまざまな風俗店の情報をまとめたポータルサイトに広告を掲載することが挙げられます。風俗専門のポータルサイトは風俗客が多く閲覧するので、利用する見込みが高い男性に自店を効率よくアピールすることが可能です。新規客の獲得にもつながりやすいでしょう。

無料で出稿できる風俗ポータルサイトもありますが、掲載するサイトや利用するプランによっては掲載料金がかかるため、費用と効果のバランスがよいサイトを選ぶことが大切です。人気の高いサイトや自店のジャンルに合ったサイト、SEO対策をしているサイトなど、風俗店を利用する見込みが高い男性の目に止まりやすいサイトを選びましょう。

ポータルサイトに依存しない集客力を身につけたい場合は、自社HP（ホームページ）の運用を検討しましょう。自社のHPには、在籍キャストの紹介や出勤スケジュール、料金体系など、お客様が必要とする情報を掲載します。HPと予約システムと連携することで、お客様の利便性や業務効率の向上も期待できるでしょう。

風俗店HPの作成方法は「自作する」「業者に依頼する」の2つのパターンがあります。知識やスキルがあり、HPを一から手がけたい方はWordPressなどを利用して自作するとよいでしょう。質の高いHPを早く手に入れたい方やHPの運用・管理を業者に任せたい方は、業者に依頼することをおすすめします。

風俗店向けホームページの制作方法｜掲載したいコンテンツも紹介

MEO（マップエンジン最適化）対策とは、Googleマップの上位に自店舗が表示されるように対策することです。お客様がインターネットで風俗店を探す際には、「○○（地名）＋風俗店」と検索することも珍しくありません。Googleの場合、このようなワードで検索すると、検索結果の上部にGoogleマップが表示され、該当エリアにおける掲載順位が上位3位以内の風俗店の情報が表示されます。

Google検索結果の上部に表示されるとユーザーの目にとまりやすいため、利用見込みの高いお客様に効率よくアピールできます。Googleビジネスプロフィールへの登録やこまめな情報更新といったMEO対策を行い、自店の情報をより目立つ場所に表示させて集客力アップを図りましょう。

オウンドメディアとは、自社が保有するWebメディア・Webサイトのことであり、お客様にとって役立つ情報を発信する媒体のことを指します。風俗業界では「キャストへの接し方」など、風俗に興味があるユーザーが知りたい情報や困りごとを解消するコンテンツを配信するサイトをイメージするとよいでしょう。

オウンドメディアは、自社HPやSNSとは異なり、自店のサービスとは直接関係のないコンテンツを配信することが可能です。オウンドメディアを介してより多くのユーザーとの接点を持てるようになるため、自店に少しでも興味を持った見込み客を多く集客できるようになるでしょう。

最近ではSNSを利用して情報収集するユーザーが増えており、風俗業界においても同様の傾向が見られます。無料で手軽に始められる上、情報の拡散による広告効果・お店の認知度向上も見込めるため、各SNSの特徴に合わせて投稿内容や写真を考えながら積極的に活用してください。

お店のアカウントだけでなく、風俗嬢自身が運用する営業用アカウントを作成することもおすすめです。身バレや炎上が起こらないよう、投稿内容や運用に関するルールを事前に決めて周知しておきましょう。誹謗中傷や悪質なメッセージにも注意してください。

風俗店の集客力を上げるには、来店のきっかけとなるキャンペーンやイベントを積極的に開催することもおすすめです。「利用料金の割引を行う」「プレイ時間を増やす」「コスプレイベントを開催する」など、さまざまなキャンペーン・イベントを取り入れてみましょう。

ただし、キャンペーンやイベントの開催が多いと、キャストやスタッフが「現在どのようなキャンペーンを行っているか」を正確に把握できなくなる可能性があります。お客様とトラブルにならないよう、受付や電話の近く、待機所などに一覧を掲示しておくとよいでしょう。

お客様にリピーターになってもらうためには、宣伝だけでなく質の高いサービスを提供することが大切です。キャストや店舗スタッフの質を担保するためにも、お客様対応や接客について学べる研修や、質の高いプレイを行うための講習といった教育をコンスタントに行いましょう。

◆キャスト向けの講習（例）

◆スタッフ向けの研修（例）

性欲は人間の三大欲求の1つであり、性風俗産業が衰退することはないとされています。しかし、開業して適当に集客をしながら経営するだけでは、失敗に終わるリスクが増加するでしょう。実際に、開業から数年程度で経営が安定しなくなり、泣く泣く閉業を選択する風俗店オーナーも少なからず存在します。

そこで最後に、風俗店の経営で成功を目指すためのポイントを3つ紹介します。

客単価が高く、大きな売り上げが期待できるソープランドの経営は、多くの風俗店オーナーにとっての夢でもあるでしょう。しかし、もしソープランドの経営を目指している方であっても、風俗業界での起業経験が乏しい場合は、開業のハードルが比較的低いデリヘルから始めることがおすすめです。

デリヘルは風営法による出店エリアの制限が少なく、少額の資金で開業できます。そのため、ソープランドと比較して万が一失敗してしまったときの損失も大きく抑えられます。

風俗店の経営においては、キャスト管理が鍵となります。風俗を利用するお客様はお店そのものではなく、女性キャストを目当てにすることが基本です。大切なキャストをきちんと管理できていなければ、キャストの退店リスクが高まり、自ずとお客様の数も減ってしまうこととなります。

キャストを適切に管理するためには、キャストが不満を抱えやすい金銭面・勤務環境面を常にチェックしつつ、日々コミュニケーションをとるなどしてサポートしましょう。

風俗経営の失敗を避けるためには、フランチャイズに加盟することもおすすめです。

フランチャイズに加盟して店舗を経営することで、風俗経営に関する不安や悩み事の相談先を確保できるだけでなく、下記のようなさまざまなメリットを享受できます。

また、デリヘルではフランチャイズオーナーを募集しているグループも多く、ほかの風俗業種と比較してオーナーになりやすいことが特徴です。フランチャイズオーナーを募集しているグループによって、毎月発生するフランチャイズ料は細かに異なります。低リスクで風俗店を開業したいという方は、フランチャイズ料が月額固定型となっているグループがおすすめです。

風俗店を開業・経営する方は非常に多くいる一方で、準備が整わないまま開業したり、必要な知識を身につけていなかったりしたことによって、数年で廃業を選択するオーナーも少なくありません。

風俗店を開業する際は、事前準備が最も大切です。そして開業後に安定した経営を続けるためには、比較的ハードルの低いデリヘルを選択したり、適切なキャスト管理を行ったりすることも欠かせません。

風俗経営の知識が少ないという場合は、大手風俗グループのフランチャイズに加盟することもおすすめします。大手風俗グループのブランド力を活用し、かつ経営ノウハウも学びながら風俗店を経営できるため、失敗リスクも大きく抑えられます。ここまでの内容を参考に、ぜひ風俗店の開業・経営を進めてみてください。